collar, color, callerの発音の違い

ホワイトカラーやブルーカラーの”カラー”はcollar

私が、自分自身でも、発音の違いが難しいなあ、と思っている単語のペアがあります。

collar/kɒlər/(襟・えり)とcolor /kʌlər/(色)です。

ややこしいのは、これらの単語は、日本語では両方とも「カラー」と発音されることです。

例えば、職業の種類として、(今はあまり使わないと思いますが)「ホワイトカラー」「ブルーカラー」などと言うのは、英語のwhite-collar,  blue-collarから来ています。犬や猫が病気になったときに、患部を舐めないように首にかぶせる「エリザベス・カラー」も、このcollarですね。

本来、このcollarの/ɒ/は(米)の発音であり、(英)では/ɔ/です。普通このような場合、日本語では、(英)発音の方を採用しています。例えば、hot(米/hɒt/、英/hɔt/)は、「ハット」ではなく「ホット」と言いますよね?

ところが、このcollarの場合には、どういうわけか、「コラー」でなく、(米)発音に近い「カラー」のほうを採用しているため、結果として、collarの発音は、「色」を意味するcolor「カラー」と同じ発音になってしまったわけですね。

そのため、余計に、日本人から見ると、「collarとcolor の発音はどこが違うんだ?」と思いやすいのではないでしょうか?

collar, color, callerの発音の違いを聞いてみよう

本来のネイティブの発音を確認したいと思い、YouTubeでネイティブの人が発音している動画を探してみましたら、ありました。

しかも、collarとcolorだけでなく、callerも加えて発音の違いを見せています。

https://www.youtube.com/watch?v=TgGvXPHGs1I

この人は、発音記号でなく、下記のような英語のスペルで、この3つの母音の違いを示しています。これはかえってわかりやすいと思いました。

color >  kuh-
caller  > kaw-
collar > kah-

ご参考までに、私もこの3つの単語の発音のしわけをやってみました。

結論:それほど気しなくてもいいのかも

なお、面白いことは、この動画のコメントの中に、下記のようなものがあったことです。

“‘I’m from Indiana, and while my friend notices the slight difference between color and collar, I’ve never noticed the difference at all (and I’m fairly well versed in matters of English pronunciation, spelling, grammar, and the like). I’ve also looked up various people pronouncing the words in sentences rather than focusing on them (to see how they’re used normally) and there’s almost no difference in a large portion of the cases. So, I’d say it’s not strictly true that they’re “very different to the American ear.”

このコメントを書いた人は、「自分はインディアナ州出身だが、いろんな人がcollarとcolorの発音をしているのを聞いてみたが、違いないど感じられない。だから、この人が『アメリカ人にははっきり違って聞こえる』と言っているのは、厳密には正しくない。」と言っています。

さらに、このコメントに対する返信を見てみると、アメリカ出身の人でも、collarとcolorには発音の違いがあると言っている人と、違いはないと言っている人が、両方いるようです。

これはおそらく、アメリカの中の方言の違いではないかと思います。

そうであれば、結論としては、標準的なアメリカ英語ではこの2つの単語は発音し分けられるのだと思われますが、発音し分けられなくても実際にはそれほど困らない、ということではないかと思います。

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